BRINGのハチマークが貼られたパッカー車。

【ボトルtoボトル】ペットボトル収集車に、ハチマークを貼りました!ゴミ削減を伝える環境教育も。| 東京都杉並区

2025.9.19

ゴミを資源に。杉並区が取り組む「ボトルtoボトル」のリサイクル。

BRINGを運営するJEPLANグループは、ペットボトルのケミカルリサイクル事業を、子会社のペットリファインテクノロジー株式会社(以下PRT)とともに行っています。2022には東京都杉並区のペットボトル回収を開始。使用済ペットボトルの「ボトルtoボトル」リサイクル推進や、市民への啓発活動などを連携して進めてきました。

杉並区では集積場に集められたペットボトルを、「パッカー車」と呼ばれる収集車で集めています。回収されたペットボトルは、PRTのリサイクルフローに沿って、選別や異物除去を行った後、PRTが持つ独自のケミカルリサイクル技術によって、もう一度ペットボトルの原料となる再生PET樹脂へとリサイクルされます。

PRTのリサイクルフローについては、こちらの記事で紹介しています)

BRINGのハチマークが貼られたパッカー車。

さらに今年度より杉並区内でペットボトルを回収するパッカー車の側面に、BRINGハチマークと、「おかえりペットボトルアクション」という文字がプリントされたステッカーが貼られています「おかえりペットボトルアクション」とは、一度捨てられたペットボトルが、もう一度ペットボトルなって、私たちのもとへ帰ってくることを目指す取り組みです。このステッカーは、杉並区民の方々から回収されたペットボトルが、再生PET樹脂を使ったペットボトル飲料として、再び杉並区帰ってくることを表しています。

(「おかえりペットボトルアクション」については、こちらの記事で詳しく説明しています)

区民への案内やイベント会場に、BRINGのハチマークが登場!

パッカー車の他にも、小学4年生対象副読本できることからはじめようや、清掃情報紙ごみパックン区内約37万世帯に配布予定(2025年度)ごみと資源の分け方・出し方もハチマークと、「ボトルtoボトル」リサイクルについて掲載されました。各家庭に配られる案内には、ペットボトルを回収に出す際のポイントとして、「キャップとラベルをはずす水ですすぐつぶす」こと記載されています

『できることからはじめよう』『ごみと資源の分け方・出し方』
上:『ごみと資源の分け方・出し方』下:『できることからはじめよう』

そして、区民方々が「ボトルtoボトル」リサイクルを知り、興味持ってもらえるようにと、 啓発イベントも実施しています。例えば、杉並区役所で開催された環境展や、「杉並清掃工場環境フェア」に出展しました。昨年の環境フェアでは、アニメーションやバナー展示で「ボトルtoボトル」リサイクルについて紹介しつつ、訪れた方々にリサイコロ(遊びながらペットボトルリサイクルを学ぶオリジナルボードゲーム)を体験していただきました。リサイコロは子どもたちに大人気で、待機列ができるほどの大盛況。付き添いの大人の方々にもPRTのケミカルリサイクル技術を説明し、関心を持っていただきました。

2024年開催の「杉並清掃工場環境フェア」、JEPLANブースの様子。
2024年開催の「杉並清掃工場環境フェア」、JEPLANブースの様子。

2024年開催の「杉並清掃工場環境フェア」JEPLANブースの様子

「ボトルtoボトル」の必要性や実態を、きちんと区民に伝えていく。

杉並区ゴミの削減に取り組む環境部 ごみ減量対策坪川さんにお話を伺いました。

環境部 ごみ減量対策課長の坪川さん。

杉並区の環境教育では、どんなことをされているのでしょうか。

区の職員が先生役になって、小学校や保育園で授業をしています。保育園ではゲームをしたり紙芝居をしたり、小学校では映像を使ったりして、ゴミを減らすことや、捨てる時の分別の仕方などを伝えています。理想は、子どもたちに話したことを、家に帰って、保護者の方にも伝えてもらうことです。また、杉並区には、車体が透明になっていて中身が見える、スケルトンパッカー車があり、それにゴミを入れる体験も人気です。横からパッカー車を見て、ゴミが圧縮される様子を観察することができます。

遊びながらペットボトルリサイクルを学べる「リサイコロについて、どう感じていらっしゃいますか。

ボードゲームということで、子どもたちにも分かりやすく、とっつきやすくて良いと思います。ペットボトルのリサイクルの仕組みや、「ボトルtoボトル」リサイクルの大切さを伝えていく上で、今後もイベント等で積極的に行っていきたいです昨年の「杉並清掃工場環境フェア」では大好評でした今年は11月に開催する「すぎなみフェスタ2025」でも実施予定です。

リサイコロを覗き込む坪川さん。

JEPLANとの取り組みを行ってきて、良かったと思うことはありますか。

回収に出したペットボトルがぐるっと循環して、私たちのもとに帰ってくることを区民の方々に伝えられるのは良いことと思います。ただ、まだまだ「ボトルtoボトル」という言葉を知らない方が多いですね。ペットボトルを回収に出す際は、リサイクルしやすいように、ラベルやキャップを外した方が良いということも十分に伝えられていません。イベント等で、区民の方々と直接お話しして、PRしていく必要があると思っています。

ハチマークが掲載された冊子や、パッカー車のステッカーについてはどのような反応がありましたか。

区民の方々から、大変好評をいただいています。皆さんに、「ボトルtoボトル」リサイクルを知ってもらう良いきっかけになっていると思います。来年以降も継続して掲載していきたいです。また、ゴミ集積場に設置するネットや看板をリニューアルする際は、そこにハチマークを入れられると良いかもしれません。区民の方々が出した資源が、循環して私たちのもとに帰ってくることもっと伝えていけたらと思います。

ごみ減量対策課では、他にどんなことをされているのでしょうか。

ペットボトルをはじめ、他の資源についても、回収されたもののリサイクルを推進するだけでなく、購入量や使用量を控える「リデュース」や、まだ使えるものを再利用する「リユース」の推進にも力を入れています。例えば、できるだけペットボトル飲料買わないために、マイボトルを持ち歩きましょう」ということは力を入れて発信しています52の区立施設に56台のマイボトル対応型給水機を設置し、お持ちのマイボトルに無料で給水することができます。(設置施設一覧はこちらもちろん、資源として回収に出されたものは、「ボトルtoボトル」リサイクル等で、もう一度資源として循環させていくことも、私たちの役目だと感じています。

杉並区役所に設置された、マイボトル対応型給水機。

杉並区役所に設置された、マイボトル対応型給水機。


JEPLANは日本全国の様々な自治体と連携し、「ボトルtoボトル」リサイクルのさらなる普及のために活動を行っています。あなたが住んでいる街は、どんなリサイクルに取り組んでいるでしょうか。是非一度、自治体のホームページなどを見て調べてみてくださいね!

JEPLANが行う「ボトルtoボトル」リサイクルについて

おうちで遊べる「リサイコロ」はこちら

https://bring.org/pages/recycolo_dl

お問い合わせはこちら 

https://bringbottle.jeplan.co.jp/contact

取材・執筆:熊沢紗世

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