独自のケミカルリサイクル技術でペットボトルの水平リサイクルを実現する、ペットリファインテクノロジーを大解剖

2023.11.15

BRINGを運営するJEPLANグループは、ボトルからボトルをつくるペットボトルのリサイクル事業も行っていることをご存じでしょうか。今回は神奈川県川崎市にある、リサイクル工場 ペットリファインテクノロジーをご紹介します。

ペットリファインテクノロジー(PRT

2004年に竣工し、2018JEPLAN グループの一員となった再生PET樹脂製造工場です。何度でも繰り返しリサイクルすることができる独自のケミカルリサイクル技術により、使用済みペットボトルのリサイクルを行っています。

CO₂排出の削減率 47

石油由来のポリエステル製造と比較 ペットリファインテクノロジーのLCA

再生PET樹脂の製造能力 最大22,000トン /

リサイクル工程

01 解重合

ペットフレークをエチレングリコールで溶かし、BHET(ビス-2-ヒドロキソエチルテレフタレート)という分子にまで分解する。

02 脱色・イオン交換

金属等の不純物を活性炭に吸着させ、電気を帯びたさらに小さな不純物を、磁石にくっつけるようにして取り除く。

ラベルやキャップ等の不純物が固まったもの。ピカピカ光るのはアルミ缶などの金属。

03 精製

晶析、固液分離、蒸留という工程を経て、エチレングリコールと分離し、高純度のBHET を精製する。エチレングリコールは回収し、蒸留精製した後、再び解重合工程で使用する。

固液分離機。ギュッーと絞ると、エチレングリコールが抜けたBHETの塊が下に落ちていく。

04 溶融重合

BHET を混ぜながら加熱することで、分子をつなげていく。

05 固相重合

粒状にカットされた樹脂をゆっくり加熱し、ペットボトルの原料として求められる強度(硬さ)の再生 PET 樹脂に仕上げる。

ポリエステル樹脂は本来透明だが、強度を高めた結果、白く見えるようになる

中央操作室

ケミカルリサイクル工場を制御、管理することで生産と品質の安定をはかるオペレーションルーム。

フレーク棟

原料となるペットフレークの貯蔵庫。最大3,500トン(500mlのペットボトルが約1.6億本分)のフレークを貯めておくことができる。

検査室

出来上がった製品や、リサイクル工程で出てくるサンプルを検査し、強度、粘度等の検査値を出す。

倉庫

販売用の樹脂を保管する倉庫。1日約70トンの樹脂が生産され、日々お客様のもとへ出荷されている。

排水処理

バクテリアの働きにより法定の基準値以下まで処理する。

ペットリファインテクノロジーでは、一般の方々にもご参加いただける「工場見学」を実施しています。今回ご紹介した工場を、実際に歩いて見て触って体験できます!是非ご参加ください。