割れない、持ち歩ける、リサイクルできる。
海外では主流のペットボトルビール。
【ボトルtoボトル】BRINGの新たな挑戦。再生ペットボトルで、サステナブルなクラフトビールを。
2025.11.26
皆さんは、ペットボトルに入ったビールを見たことがありますか。
※1 All About Berlin「The Pfand system: how to return bottles in Germany」https://allaboutberlin.com/guides/pfand-bottles
ロシアでは、ビールの量り売りを行う店舗があり、ペットボトルに新鮮な生ビールを詰める光景が見られます。ペットボトルは缶や瓶に比べて酸素を通しやすいため、ビールの長期保存には向きませんが、その日に飲む分を購入する量り売りであれば問題がないということですね。軽量で割れないペットボトルは持ち帰りにも便利で、中には1.5リットルのペットボトルでビールを持ち帰る人もいるそうです。※2
※2 AERA DEGITAL「酒を飲む量の基準が違う… ビール1.5リットルのペットボトルが売られている国」https://dot.asahi.com/articles/-/102961
韓国でも、「TERRA」「Cass」といった人気のビールが、ペットボトルで販売されています。出前文化(韓国語で「ペダル」)が発達している韓国では、チキンとビールの組み合わせを意味する「チメク」という言葉があるほど、チキンの出前と一緒に生ビールを注文することが多いです。その際、ビールは茶色がかったペットボトルに入れられているそうです。※3 やはり、運搬時に割れないことが利点なのでしょう。ちなみに、コンビニなどではペットボトル入りの焼酎も販売されています。
※3 KONEST「韓国では生ビールも出前が可能?」https://www.konest.com/contents/news_detail.html?id=42119
中身も容器もサステナブルな、BRINGのペットボトルビール。
現在BRINGでは、 BRINGを運営する株式会社JEPLANのグループ会社・ペットリファインテクノロジーが製造する再生PET樹脂「HELIX™」を用いたペットボトルビールの開発に取り組んでいます。 炭酸飲料に適した瓶に近い形状で、直射日光による劣化を防ぐ遮光性の高いペットボトルです。
そのプロトタイプ版を使い、今年8月に北海道・札幌で開催された「E.Z.O.(Enter Zone Outdoor)2025」と、10月に京都で開催された「KYOTO HIKER’S GEAR PARTY 2025」で実際に生ビールの販売を行いました。
「E.Z.O.」では、2日間で約1,100人が来場。徳島県上勝町で作られる「KAMIKATZ BEER」の人気IPA「カミカツモーニングサマー」を、お客様自身が好きな量をサーバーから注ぐ量り売り形式で販売しました。
KAMIKATZ BEERはビールの製造過程で排出されるモルトかすをゴミにせず、微生物の力で分解・液肥化し、棚田や大麦畑の土壌活性剤として活用する、ゼロ・ウェイストなビールづくりに取り組んでいます。「カミカツモーニングサマー」には、上勝町の特産「柚香(ゆこう)」が使われており、すっきりとした柑橘の風味が特徴です。
この日は北海道とは思えないほど暑く、爽やかな生ビールが喜ばれました。ペットボトルは蓋ができるため、ポケットに入れてもこぼれないと好評に。おかわりする方も多く、量り売りは普段あまりお酒を飲まない方や女性のお客様にも気軽に楽しんでいただけました。
ズボンの後ろポケットに、ペットボトルビールが入っています。
クラフトビール×サステナビリティで探る、
再生ペットボトルの新たな可能性。
「KYOTO HIKER’S GEAR PARTY」では、KAMIKATZ BEERチームと登山家・インフルエンサーのpediさんとともに販売を行いました。 この日用意されたのは、KAMIKATZ BEERの10周年を記念し数量限定で販売中の 「GAME CHANGER」「WHOLE IN ONE」「JIPPAKU」そそしてオンラインストアではすでに完売している「THE ENDLESS SOUR」です。
4種類が飲み比べできることもあり、オープン直後から多くのお客様が訪れ、用意していたペットボトルは早々に完売。その後はKAMIKATZ BEERオリジナルのカップで販売しました。
また、今回BRINGが目指したのは、みんながお酒を飲みながらいつの間にか循環の輪の中にいる「循酒場」。循環の象徴であるBRINGのハチが隠れた「循酒場」のロゴがあしらわれたブースに、角打ちスタイルのテーブルと椅子を設置。雨が降ったり止んだりする中でも、晴れ間には数人が座ってビールや他の飲食店のフードを楽しんでいました。
使用済みのビールケースや再生マットレス。ブースにいるだけで循環の中にいる体験ができます。
ブースに書かれた文言は、その土地で回収されたペットボトルがリサイクルされ新しいペットボトルとなって、またそこに帰ってきていることを示しています。
一緒に販売を行った、登山家・インフルエンサーのpediさん。
ペットボトルビールはこの日も大人気で、「初めてペットボトルでビールを飲んだけれど、瓶と同じように美味しい!」という声を何度もいただきました。再生PET樹脂でできていることを伝えると、皆さん興味深く話を聞いてくださり嬉しかったです。さらには「蓋ができて持ち歩けるのは、イベントや音楽フェス、ライブハウスでも便利そう」という感想もあり、ペットボトルビールの可能性を感じる一日となりました。
今回出店した札幌市・京都市は、いずれもペットリファインテクノロジーと連携を結んでいます。回収されたペットボトルがリサイクルされ、再び皆さんの手元に帰ってくる。そんな循環の輪を、イベントやクラフトビールを通じて楽しく伝えていけたらと思います。今後もアウトドアイベントなどでBRINGの再生ペットボトルビールを見かけた際は、ぜひ手に取ってみてください。
【NEXT ACTION】
近年盛り上がりを見せているクラフトビール。現在、日本全国には約1,000のクラフトビール醸造所(ブルワリー)があるのだとか。サステナブルな取り組みをしているブルワリーも多いです。あなたの身近なブルワリーも是非調べてみてください。
今回BRINGとコラボレーションしたKAMIKATZ BEERでは、麦芽かすの再利用のほか、規格外の野菜や地元の特産品、無農薬の果物などを使ったビールづくりを行っています。気になった方は、BRINGの直営店「BRING CIRCULAR TAKAO」でKAMIKATZ BEERを販売していますので、是非足を運んでみてくださいね。オンラインストアでも購入可能です。
KAMIKATZ BEERオンラインストア
執筆:熊沢紗世
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