「森、道、市場2024」のメインビジュアル

「森、道、市場2024」と挑戦したPETカップの循環

2024.9.18

2024524日(金)から526日(日)まで愛知県蒲郡市ラグーナビーチラグナシアで野外フェス「森、道、市場2024(以下森、道、市場)」が開催されました。BRINGは「森、道、市場2024」と協力し、PETカップに関する循環プロジェクトに挑戦。

本記事では、そのプロジェクトの様子や結果についてレポートします!


森、道、市場は、日本全国から素敵なモノやおいしいごはんを携えたお店が500店以上集まる市場と、ジャンルを問わず素晴らしい音楽が複数のステージで演奏される野外イベント。会場で出た生ごみのコンポスト(堆肥)化、リユース飲料カップの使用、会場までの交通手段として自転車を推奨するなど、楽しみながら循環や環境負荷低減に参加できる仕組みも導入しています。

今回、当社の掲げる「あらゆるものを循環させる」というミッションに共感頂き、PETカップの回収により、イベント参加者に資源循環を体験してもらう取り組みが実現しました!

BRING BOTTLEのビジュアル

プロジェクトは、飲料提供カップに再生ポリエステル原料を使用したPETカップを貸出、使用後に回収を行い、回収したPETカップを再び原料として市場に循環させることを目指すというもの。5万人以上の来場者数を見込む大型イベントでの初めての取り組みということもあり、一部エリア(海エリア)を中心に、PETカップ貸出を2カ所、回収を3カ所に設け、イベントボランティアスタッフさんと一緒に実施しました。

会場マップ。マップ下半分の海エリアにてプロジェクトを実施。

会場マップ。マップ下半分の海エリアにてプロジェクトを実施。

ケミカルリサイクルでうまれたPETカップ

貸出をしたPETカップは、使用済ペットボトルをJEPLANグループ独自のPETケミカルリサイクル技術により再生させたPET樹脂を原料の一部に用いて製造しています。「EAT BEAT!エリアのBAR」、「アーティストケータリング」にて約3,000個のPETカップを貸出しました。

ケミカルリサイクル技術で再生した原料を使用したPETカップ。

ケミカルリサイクル技術で再生した原料を使用したPETカップ

回収・分別・洗浄は手作業で

回収は、海エリアの入口に設けられたメインのごみステーションとEAT BEAT!エリア入口に設けられたリユースカップの回収場所、アーティストケータリングブース横の3箇所で行いました。

かやぶき屋根が目を引くメインのごみステーション。会場で出た生ごみを堆肥化する「森道堆肥セッション」やリユースカップも集まる循環の拠点です。
かやぶき屋根が目を引くメインのごみステーション。会場で出た生ごみを堆肥化する「森道堆肥セッション」やリユースカップも集まる循環の拠点です。

かやぶき屋根が目を引くメインのごみステーション。会場で出た生ごみを堆肥化する「森道堆肥セッション」やリユースカップも集まる循環の拠点です。

回収場所には貸出したPETカップだけでなく、シールやプリントといった装飾付きのものや、色付きといったように様々なカップが集まりました。また、単にプラカップといってもPET(ポリエチレンテレフタレート)だけでなくPP(ポリプロピレン)PS(ポリスチレン)等素材もばらばら。今回リサイクルを行う素材は“PET”なので、手作業で一つ一つをチェックし分別を行っていきます。また、保管や運搬中にカビが生えてしまうのを防ぐために軽く洗浄します。

回収拠点に集まる様々な素材、仕様のカップたち

回収拠点に集まる様々な素材、仕様のカップた

底に記載の表記をチェックし「PET」素材のカップを回収。シールやプリントがないかもチェックしていきます。

底に記載の表記をチェックし「PET」素材のカップを回収。シールやプリントがないかもチェックしていきます。

集まったカップは素材や形、使用方法も様々。

集まったカップは素材や形、使用方法も様々。

分別後は水洗い。中に入っていたクリームやフードで油汚れがひどいものは除いていきます。

分別後は水洗い。中に入っていたクリームやフードで油汚れがひどいものは除いていきます。

回収した“PET”カップは新たな資源へ

最終的に3日間で集まった“PET”カップは計約20kg1個当たりおよそ10gと仮定すると200個集まったことになります。イベント終了翌日527()、この回収したPETカップを再生素材にリサイクルをして市場に循環させるため、中間処理業者に引き渡しを行いました。

回収されたPETボトルに混じる今回回収されたPETカップ

回収されたPETボトルに混じる今回回収されたPETカップ

今後もBRINGとして「あらゆるものを循環させる」ために、今回のような回収・循環させるチャレンジをしていきたいと考えています。是非ご注目下さい。


今回はPETカップを回収、分別、洗浄から運搬まで一貫して行うプロジェクトでしたが、何かを循環させる難しさ、大変さを体感するとともに、普段何気なく「捨てる」先に、様々な人が関わって再資源化・処理がされているのだと実感できる良い機会となりました。こういった気づきは、このプロジェクトに参加いただけた皆様にも感じていただけたのではないかなと思います。出来ることから少しずつ輪を広げられたら嬉しいです。

執筆:山城美聡

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