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服やペットボトルのサプライチェーンに、いつでも、どこからでもアクセスできる「Open HIVE」がサービス開始!

2024.9.24

あなたが着ている服やペットボトルはいつ、どこで、だれによって作られ、あなたの元に辿り着いたのか知っていますか?今年、BRINGが運用をスタートした「Open HIVE by BRING」(以下「Open HIVE」) は製品の製造工程を追跡、可視化するシステムです。製品の原料になった服がどこで回収され、どのようにリサイクルされたのか、製品が辿った場所がMAPに表示されます。

導入事例

「On Japan x BRING 北海道マラソン2024 参加賞オリジナルT シャツ」

ランナーから回収した不要なランニングウェアをリサイクルし、今年の参加賞Tシャツとして配布しました。実際に配布されたTシャツの製造工程を、Open HIVEでご覧いただけます。

Open HIVEに表示される追跡マップ
Open HIVEに表示される追跡マップ

Open HIVEに表示される追跡マップ。

衣服の追跡例

衣服の追跡例。(画像は開発中のものにつき、実際の仕様とは異なる場合があります)

そのほかの商品には、順次実装予定です。Open HIVEのタグが付いた商品は、QRコードからサイトにアクセスすることができます。

Open HIVEのタグが付いた商品

(画像は開発中のものにつき、実際の仕様とは異なる場合があります)

さらにOpen HIVEは、他社製品にも導入可能です。また、服やペットボトルだけでなく、様々な製品のトレーサビリティ(※1)情報も掲載することができます。BRINGはOpen HIVEによって、あらゆるものの透明性の向上に貢献しながら、サーキュラーエコノミーを推進します。

※1 トレーサビリティ(追跡可能性 / Traceability)

その製品がいつ、どこで、だれによって作られたのかを明らかにすること。追跡を意味する「trace」と能力を意味する「ability」の 2つを掛け合わせた言葉。


製品の透明性とトレーサビリティを分かりやすく伝えたい。

もし、あなたが持っている製品のタグに「MADE IN JAPAN」と書かれていたとしても、その原料や中間製品が全て、日本で作られたものだとは限りません。私たちBRINGは、Open HIVEを通して、製品がいつ、どこで作られたのか。また、その原料は再生原料なのか。再生原料だとしたら、何をどこで集めて、リサイクルしたものなのか、分かりやすく伝えていきます。

社会や消費者から、製品の透明性やトレーサビリティが求められるきっかけとなった出来事の一つに、バングラデシュで起きた悲惨な崩落事故がありました。2013年4月24日、バングラデシュの首都・ダッカ近郊で8階建ての商業ビル「ラナ・プラザ」が崩落。ここには世界中のファッションブランドの服を生産する縫製工場も入居していたことが明らかとなり、これ以降、サプライチェーン(※2)における透明性やトレーサビリティについての議論が活発に行われてきました。

また、2014年からは「ファッションレボリューション」と呼ばれる世界的なキャンペーンも始まっています。昨年日本で行われた展示の模様は、以前こちらの記事(INTERVIEW04 「ラナ・プラザ崩落事故」から10年。ファッション産業の現在地 | 鎌田安里紗 – BRING)でご紹介しました。

EUで施行された持続可能な製品のためのエコデザイン規則。

EUでは、2019年に「欧州グリーンディール」、2020年に「サーキュラーエコノミーアクションプラン」が採用され、2024年7月18日に、「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR:The Ecodesign for Sustainable Products Regulation)」が施行されました。これらの循環型社会を構成する歩みの中で、製品の透明性やトレーサビリティに対する対応も組み込まれており、今後の各産業での実装が期待されています。

ESPRでは、繊維製品も含むかたちで対象製品が拡大され、各メーカーはDPP(Digital Product Passport)として製品の情報(耐久性、信頼性、修理可能性、リサイクル素材の使用率など)を消費者に提供することが求められるようになります。DPPは、2027年に電池分野から導入が予定されているそうです。この規則に該当する電池にはQRコードが添付され、消費者がDPPにアクセスできるようになります。これって、Open HIVEが目指す「消費者がトレーサビリティ情報にいつでもどこでも簡単にアクセスできる」仕組みに、とても似ていますね。

いくつもの製造工程を経て、私たちの手元に届く服。

一般的に衣服は、パーツごとに様々な素材が混合されて作られます。さらに、生産過程においては、数多くの国・工場・企業にまたがる分業制となっているため、全容の把握は難しい状況です。ファッション業界の透明性が問われるようになって、約10年。多くのブランドが、製造工程のトレーサビリティを高め、情報を開示しようと取り組むなか、より分かりやすく、消費者がアクセスしやすいシステムが必要とされています。

様々な素材が混合されて作られる衣服&数多くの製造工程を経て販売される衣服

※2 サプライチェーン(Supply Chain)

原料調達から製造、販売に至るまでのものづくりの一連の流れ。


サステナブルなものづくりを続けるため、私たち一人一人が製品の生産背景にまで目を向けることが大切です。Open HIVEのQRコードを見つけたら、是非アクセスしてみてくださいね!

執筆:熊沢紗世

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