BRING Materialが目指すのは、循環型のものづくりが当たり前になる社会。好きなものを買ったら、それがたまたま再生ポリエステルでできたものだった。そんな体験が、もっと増えてほしい。そのために、サプライチェーンの透明性を向上させる。
原料の自社調達・自社生産が価値となり、アパレルブランドが行動を起こせるように。そしてそれを、何度でも続けていけるように。私たちBRINGが、新しい選択肢をつくりだす。
What's BRING Material™ ― ケミカルリサイクルで作られる、100%繊維由来の再生樹脂
2023.3.28
1. BRING Materialの樹脂とは?
100%繊維由来の再生ポリエステル樹脂
└5% BRINGとBRING UNIFORMの回収で集まった衣類をリサイクル。
└95% 工場等で発生した繊維くずをリサイクル
2. BRING Materialのリサイクル方法とは?
ケミカルリサイクル
ポリエステルを分子レベルで分解し、服の原料となるポリエステル樹脂にリサイクルする技術。
ケミカルリサイクルのメリット
衣類に付いた色、汚れなどを、バージン原料と同等のレベルまで除去し、熱履歴をリセットすることが可能なため、樹脂から糸を紡績/紡糸する際に、バージン原料と同等の品質で生産することができる。そのため、ケミカルリサイクル/マテリアルリサイクル/バージン由来樹脂など原料の由来を問わず、製品、繊維くずのリサイクルができる。
3. マテリアルリサイクルとケミカルリサイクル
マテリアルリサイクル
製品等を破砕して溶かし、それを原料の形に再成形することでリサイクルを行う技術。分子構造はそのままなので、技術的に普及しやすく、廃棄物を資源として有効活用できる点が評価され、現在多くの企業で導入されている。
◎ペットボトル → フレーク → ペレット(原料)→ 糸 → 服
ケミカルリサイクル
マテリアルリサイクルでは色や、目に見えない汚れ等が残ってしまうものを、BRING独自のケミカルリサイクル技術 BRING Technologyを用いて分子レベルで分解し、不純物を取り除き、再生している。マテリアルリサイクルと連携し、循環の輪がいつまでも続く、サーキュラーエコノミーの実現を目指している。
◎ペットボトル → フレーク → 分子 → ペレット(BRING Material)→ 糸 → 服
◎服 → 分子 → ペレット(BRING Material)→ 糸 → 服
4. ポリエステル樹脂1トン製造時のCO₂排出量の比較
生産過程におけるCO₂排出量を削減し、より持続可能な製品づくりを。[衣料品の焼却]+[石油由来のポリエステル樹脂製造]と、BRING:[衣料品の回収]+[ケミカルリサイクルによるポリエステル樹脂製造]とを比較すると、衣料品の焼却を行っていない点、さらに、工場で利用している九州電力の電源構成を加味し、合計で49%の削減効果となる。
5. BRING Material採用事例
Patagoniaが保管していたおよそ1トンの在庫品と、廃棄されるはずだった糸くず、端切れ等をケミカルリサイクルし、もう一度バージン品質の原料に再生。2022年秋冬シーズンのアイテムに採用されました。すべてのベター・セーター製品に、最低50%の再生ポリエステル樹脂を使用することを目標に、今後も取り組みを続けていきます。
島精機製作所の編み機「ホールガーメント」を導入し、BRING Materialを使用した糸で、ニット製品の自社製造を開始しました。「リサイクル衣料の回収」「再生工場での生成」「再生糸での製品製造」「販売」という、一連のサイクルを構築し、持続可能なものづくりを推進しています。さらに全国の直営店にて、衣料品等の回収も実施中。
直営店に回収ボックスを設置し、不要になったアパレル製品を回収しています。また、THE NORTH FACEで展開される「Instinct Explorer」シリーズの製品の一部に、当社のBRING Material素材が採用されました。あらかじめ染色された糸を直接編み込んで成型するため裁断を行わず、従来と比べ廃棄ロスが少ないなど、製造工程面でも環境に配慮しています。