ケミカルリサイクル技術を持つ、BRINGの自社工場を徹底解説!

2022.10.3

北九州響灘工場(KHP)

再生ポリエステル樹脂製造プラントとして、2017年11月に稼働開始したBRING™の自社工場。何度でも繰り返しリサイクルすることができるケミカルリサイクル技術(BRING Technology™)を持ち、回収した衣類や、繊維くず等をポリエステル樹脂に再生しています。

CO2 排出の削減率 49%

※石油由来のポリエステル製造と比較 北九州響灘工場のLCA

2021年衣料回収量 1,196トン /

ポリエステル樹脂生産能力 最大1,000トン /

BRING Technology™

なかなか見られない工場内を、写真とともにご案内します!

ソーティングセンター

集まった衣類はまず、使用されている繊維ごとに全て手作業で分別する。ポリエステルは北九州響灘工場でもう一度ポリエステルに再生し、その他の衣類は協力企業に送られ、適切な方法でリユース・リサイクルされている。

約1トンの衣類はこのくらい!北九州響灘工場では毎月47.8トン(2021年度実績)の衣類を分別している。

*BRING™の衣類回収拠点はこちら


プラント

1. 解重合

エチレングリコールの中で、衣類のポリエステル繊維を解重合する。

衣類の投入口。液体状のエチレングリコールと一緒に加熱して分解する。

2. 脱色・精製

薄膜分子蒸留、水晶析、遠心分離という工程を経て、BHETの純度を高める。

「晶析」と「蒸留」という異なる精製工程を組み合わせることでモノマー(BHET)を抽出し、リサイクル対象物から不純物を取り除く。

晶析タンク。BHETを水に溶かし、冷却させながら BHETを析出させることで再度精製する。


3. 重合

精製したBHETを重合し、ポリエステル樹脂を製造する。

樹脂をカットして糸の元となるペレット(粒)にする。

ペレットをブレンドし、色や品質を均一にした上で出荷する。

こうして衣類や繊維くずは、まっさらなポリエステル樹脂に生まれ変わる。


廃水処理タンク

精製工程で発生した廃水は活性汚泥法で処理する。生物の力で汚染物質を分解したのち、その生物も沈降分離させることで雨と同じくらいまできれいにして海に放出する。


エチレングリコールの蒸留塔

BHET精製の段階でエチレングリコールを蒸発させ、蒸留塔で精製し、再利用する。プラント内には原料のみではなく、エチレングリコールが循環するパイプも巡っている。


倉庫

製造された樹脂は、倉庫で保管されたのち出荷される。倉庫内にはこのほか、原料となる衣類やポップコーン(ポリエステルの繊維くずを溶かして固めた原料)も保管されている。


分析室

糸を作る際に重要となる樹脂の粘度や樹脂の色を測定し、製造されたロットごとに樹脂を分析、格付けを行う。厳しい規格をクリアした樹脂のみ出荷することができる。


BRING 服から服をつくる®︎/地球を、着まわせ。CLOTHES to CLOTHES/Circulate clothes, with the EARTH"