「服から生まれたハンガー」 ─BRING高輪店の店づくり─
 
          
        BRING高輪店は
“扱うもの、使うものは完全再生素材を目指す、循環するお店”
を目指しています。 
 
服のリサイクルを発信している私たちBRINGにとって、 その想いを商品だけで伝えるのは少し難しい。 
だからこそ、什器やツール、空間で循環を感じてもらえるようお店をつくりました。 
 
たとえば、手に取ったハンガーや、何気なく目に入る壁面。 
「なにからできているんだろう?」 
「どうやってつくられたんだろう?」 
  そんなふうに、ちょっと立ち止まって感じてもらえたら嬉しいです! 
 
その中から今回は、最も質問を多くいただく「リサイクルハンガー」についてお話します。 

そもそも、なぜこのハンガーを選んだのか。 
実はこれ、 「服から生まれた」ハンガーなんです。 
BRINGで回収された衣類の繊維も、一部このハンガーに使われています。 
製作にご協力いただいたのは、 BRINGのリサイクルパートナーである㈱エフアンドエイノンウーブンズ(以下、FANS)さん。 
 
BRINGでは全国各地の回収ボックスや、オンラインストアの商品に同封する回収封筒、さらには提携企業の店舗などを通して、誰でも参加できる衣類回収を行なっています。 
回収された衣類は、自社工場の北九州・響灘工場などの分別拠点に集められ、 
まだ着られる状態のものは「リユース」へ、もう着られないものは「リサイクル」へと、ひとつひとつ手作業で仕分けられます。 
リサイクルに分類された衣類は再資源化しやすいよう分別され、全国のリサイクル工場へ。 
その中のひとつが、今回リサイクルハンガー製作にも協力いただいたFANSさんの工場です。

 FANSさんは、回収された服を細かくほぐして“綿”のような状態に戻し、新しい素材に生まれ変わらせる「反毛」という技術を持っています。 
反毛された素材は自動車内装材、そして高輪店のハンガーなど様々な形で再び活かされています。 
 
このハンガーの特徴的なグレーの色味は、さまざまな衣類の色が混ざり合って生まれたもの。 
よく見ると、ところどころに異なる繊維が顔をのぞかせています。 
昔、誰かが着ていた服のかけらが、今もこうして形を変えて活かされています。 
 
「自分が着た服がどうなっていくのか。」 
についても考えてもらえるきっかけになったら嬉しいです。 
 
※FANSさんの工場を取材した記事はこちらをご覧ください。 
様々な繊維を反毛しリサイクルする工場を取材しました | HIVE by BRING 

FANSさんでは、不織布やフェルトの製造だけでなく、ウール、化学繊維に続き、古着を第3の原料と捉え、開発にも力を入れています。 
たとえば、ハンガーのような硬質ボード素材や、耐久性や意匠性が高いメラミン化粧板、様々な形に成型することができる 3D成型素材など。 
さらに、繊維粉を紙へとリサイクルする「粉塵ペーパー」は箱や封筒、紙袋に加工することもできます。この試みで、工場の環境改善と循環の両立を実現しています。 
製品化が実現すれば、私たちの身近なところで、再生素材を目にすることが増えそうですね。 
 
ご来店の際、ぜひ手に取ってその質感を感じてみてくださいね。 
※株式会社エフアンドエイノンウーブンズ(FANS) について
株式会社エフアンドエイノンウーブンズ|不織布・フェルトで、あたたかな未来を
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BRING NEWoMan高輪
住所:東京都港区高輪2-21-1 NEWoMan高輪 North4F
営業時間:11:00-20:00
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